フレンチポップス◇フランソワーズ・アルディ ◇もう森へなんか行かない

FRANCOISE HARDY3



有名な人だったのに、今まで知りませんでした。

でも、このヒット曲は聴いたことがありました。
生まれた年代にもよりますが、曲名をご存知ない方でも、聴き覚えがあるという方は多いのではないでしょうか。

Comment Te Dire Adieu (邦題『さよならを教えて』1968年)
(埋め込みコードがコピーできませんでしたので、よろしければ、こちらでご覧下さい。)

これも、セルジュ・ゲンズブールの手掛けた曲だったのですね。
知りませんでした。


"Le Temps de l'Amour"(『恋の季節』1964年)も初めて聴いたのですが、妙に懐かしい感じがしました。
最初のエレキの入り方も。






それから、メロディ・ラインが綺麗で印象に残ったのが "Message Personnel" (1973年) という曲です。
少なくとも私のイメージでは、フランスらしい感じの曲です。
英語にすると、personal message ですが、「私からのあなたへのメッセージ」とでも言えばよいのでしょうか。
前半はアルディによる台詞で、後半が歌になります。

詩をうまく訳せるようなセンスがないので訳しませんが、台詞部分も含めてちょっと長いので、大体どんな内容か分かる方が、聴いていて面白いかもしれません。
そこで、印象に残ったところを、すごく簡単に大雑把にまとめさせて頂くと、

(台詞)
言いたいのだけれど、言えない
あなたの所に行きたいけれど、足が止まってしまう
こんな私が自分でも嫌なの
そうしたけれど、そうできない
不躾なんじゃないかと、怖いの

(歌)
でももしあなたが私を好きだと思ってくれたなら
すぐにでもまた私に会いに来て

もし人生に嫌気がさしたら
もし生きる気力がなくなってしまったら
私のことを考えて
私のことを考えて
・・・







もう3曲もあげてしまいましたが、哀愁の漂う感じが素敵で、何と言っても断然好きなのが、今日最後にあげる"Ma jeunesse fout l'camp" (邦題『もう森へなんか行かない』1967年)です。
フランス語の原題は、日本語では「私の青春は過ぎ去ってゆく」という意味です。

昔、山田太一のドラマの中で使われて、日本でも有名になったそうです。
この曲の歌詞の中に出てきて邦題にもなっている “Nous n'irons plus au bois”(「私たちはもう森へは行かない」)は、18世紀のフランスの童謡のタイトルで、それがこの曲の下敷きになっているそうです。
童謡には、森へ行って「ダンスにお入りなさい どう踊るのかご覧なさい 跳ねて踊って 好きな人にキスなさい」というリフレインが出てきます。
アルディの歌は、「そういう森に、もう行かない」と言っていることになります。

あまりに素敵な曲調で、やはり意味が分かる方が物悲しさをお伝えできると思いますので、印象的だった節だけでも、頑張って訳してみましょう。
(著作権とかあるので、ご紹介したいと思うと、自分で訳さざるを得ないですよね・・・。)

私の青春は過ぎ去ってゆく
詩を一篇口ずさむ間に
一つの韻から次の韻へと
何をするでもなくぶらぶらと
私の青春は過ぎ去ってゆく
枯れた泉へと向かってゆき
柳の枝の刈り手たちが
私の二十歳を刈り取ってゆく

私たちはもう森へなんか行かない
詩人の歌
安価なリフレイン
下手な詩句
歌いながら
祭りで会った男の子たちを想ったけれど
もう名前まで忘れてしまった
名前まで忘れてしまった

・・・

私の青春は過ぎ去ってゆく
ギターの奏でる調べに乗って
私から離れていってしまう
静かにゆっくりとした足取りで
私の青春は過ぎ去ってゆく
舫い綱を断ち切って
その髪の中に
私の二十歳の花を差しながら

・・・






            ◇

            ◇

            ◇


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16 Comments

ドナ夫  

素敵な曲ですね。

素敵な曲ですね。
Ariane様は、フランス語がお得意なのですか?
日本語訳を付けてくださり、助かります。

音楽は好きなのですが、フランス語の曲もJane Birkinを聞いたことがあるくらいで、フレンチポップスは不案内なので、新しい扉を開いていただいた気がします。
ありがとうございます。

2013/08/07 (Wed) 21:55 | EDIT | REPLY |   

Ariane  

Re: ドナ夫様♪

コメント、ありがとうございます!
つい、すご~い長々しい記事になってしまい、4曲もあげて、とっても長くなってしまったのにお付き合い頂けて、大変嬉しいです!!

フランス語は他の外国語よりはましなはずなのですが、言語って奥が深いですし、まして詩人でもなければ、詩は訳すのが難しいなぁ、と思いました。

ジェーン・バーキンも可愛いですよね。歌も良いですけれど、女優さんとして、とても好きです。

2013/08/07 (Wed) 23:09 | EDIT | REPLY |   

まーさん  

C'est magnifique!!

Ariane様

Bonjour!!

Ariane様、フランス語がお得意なのですね。
すごい(≧▽≦)

ワタクシ、フランス大好きです。
フランス語の響き、フランス人の生き方、フランス映画、近代フランスの作曲家(ドビュッシー・ラヴェル・サティ・プーランク等)、印象派の絵画、フランス料理etc・・・

フレンチ・ポップス、ステキですね~
とても懐かしい感じがいたしました。

ワタクシの趣味の一つが、エクテ ドゥ ラ ミュジク(スペル分かりません(^^ゞ)なので、またおすすめの音楽があれば、ぜひ教えて下さい!

Merci beaucoup!!

2013/08/08 (Thu) 07:12 | EDIT | REPLY |   

mikitaka08  

こんにちは

 初めてコメントします。
 「恋の季節」、いい曲ですね。
 「さよならを教えて」は日本でもヒットしましたが、この曲はあまり覚えていません。
 しかし、フレンチポップスの魅力満載の感があります。
 
 当時の荒井由美にも影響を与えたフランソワーズ・アルディ、その訳詩を拝見させていただ き、歌詞の意味をじっくりと味わっております。ご自身によるフランス語の訳詩、驚きを禁じえません。ありがとうございます。

2013/08/08 (Thu) 09:15 | EDIT | REPLY |   

Ariane  

Re: まーさん様♪

Bonjour!
コメントありがとうございます!
共通の趣味が沢山あって、嬉しいです♪
フランスは、もう20年以上前に1年間パリにいたことがあり、その後も1、2ヶ月くらいの滞在を5、6回はしているのですが、言ってみれば、その程度なんです。
もう日常言語っぽい事を相当忘れていて、そろそろ取り返しがつかないレベルに・・・。
必要があって行って苦労もしましたけれど、何だかんだ言って、私もフランスが好きです。

まーさんは、いろんな言語でいろんな表現がパッと出ていらっしゃるんですね。
語学のセンスがおありなんだと思います。
それでは、
Bon après-midi!
À bientôt!

2013/08/08 (Thu) 11:30 | EDIT | REPLY |   

Ariane  

Re: mikitaka08 様♪

嬉しいコメント、どうもありがとうございます!
アルディは荒井由美にも影響を与えていたのですね。

私の下手な訳詩で長たらしくしないよう遠慮したつもりだったのですが、こんな事をおっしゃって頂くと調子に乗って、もっと訳してしまいます!おだてられると木にも登る性質でございます。

ご存知かもしれませんが、『恋の季節』は、最初と最後に出てくる節、こんな感じですよね。
「それは恋の季節 / 仲間たちの / アバンチュールの季節 / 季節が廻る時 / 人は何も想わない / その痛手にもかかわらず / 恋の季節は長くて短いから / それは今なお続いて / 人々は思い出す」
やはり、懐かしい気分になります。アルディの、どこか哀愁の漂う歌い方が、また良いですよね。

こんなに長い記事を読んで聴いて下さいまして、どうもありがとうございました。
mikitaka08 様のブログにもまたお伺い致します!

2013/08/08 (Thu) 11:37 | EDIT | REPLY |   

eiko  

最初の曲は聞いたことがあります。こんなきれいな方が歌っていたんですね。
そして歌詞もわかりやすくて・・・クリネックスがでてくるのが??だけど(クリネックスじゃないのかな?)・・・フランス語の勉強にもなりそう。
フレンチポップ、聞いたことがあるのに題名を知らない、歌手も知らない、意味も分からない、
それでもいつかお気に入りのフレンチポップばかり集めてみたい。。。ぜひこれからもご紹介くださいませ。


2013/08/08 (Thu) 22:45 | EDIT | REPLY |   

凛  

素敵ですね

フランスに1年間もいらっしゃったのですね。語学留学ですか?
歌の翻訳までなさるなんて、本当にすごいですね。
Arienaさんの生活は、本当に素敵なもの満ちていて、憧れます。
そのエッセンスを少しでもいただいて素敵な女性になれるように私もがんばらねば。

フレンチポップスはあまり知らない私でも、最初の曲は知っていました。
そのぐらいヒットしたのですね。

世界で三大ロマンチックではない男性の国は、日本、ドイツ、オーストラリアと聞いたことがありますが(誰が決めたの?でも納得)、
フランス、イタリアはその対極にある感じがします。やっぱりフランス人の男性はロマンチックでした??
私がこれまでに出会ったフランス人は、フランスを離れているからか、
誰もロマンチックでもおしゃれでも情熱的でもない感じでしたので、
「ジューテーム」なんてささやいているのが想像つかず。。。(笑)

2013/08/09 (Fri) 08:58 | EDIT | REPLY |   

Ariane  

Re: eiko さん♪

お聴きくださって、ありがとうございます!
最初の曲、私は何を言っているのか、結構聞き取りにくかったんですが、eiko さんはさすが仏文科ですね!
クリネックスの他にも、スィレックス、ピレックス、パープレクス・・・みたいに出てくる音が、この曲調に合っていますよね。あと、eu (eux) で韻を踏んでいたり。
そこらへんは、私はとてもではないけれど、訳出できません~
仏文学者さんたちはどのようにしているんでしょう。

フレンチポップは、昔ヒットして、結構懐かしい曲がありますよ♪
eiko さんも是非、お気に入りのフレンチポップを集めてみてください!

2013/08/09 (Fri) 12:39 | EDIT | REPLY |   

Ariane  

Re: 凛さん♪

コメントありがとうございます!
私の生活が素敵なわけではなく、単に素敵そうなものをアップしているだけなのですよ(笑)

フランスは、語学留学だったらさぞ楽しかっただろうと思うのですが、そうじゃなかったのでキツかったです(涙)。

フランス人男性を「ロマンチック」と言うのかなぁ?と思います。
ロマンチックな演出をする人は確かにいたし、それこそアヴァンチュールのような事は町中に溢れていましたけれど。
男性も女性も、恋愛とアバンチュールとをはっきり分けていて、それは賢いんじゃないか、と思ったものでした。
でも、友人のケースなどを見ると、情熱的に結婚したはずなのに別れてしまったり・・・私のイメージでは、フランス人男性って、どこかちょっと寒い感じが・・・。
むしろ日本人男性は、世界の中でも比較的ロマンチストで情が深い人が多いような気も。
あ、すごいガールズトークですね(笑)

2013/08/09 (Fri) 13:39 | EDIT | REPLY |   

tamtam  

思わずユーチューブで他の曲も聴いてしまいました。
哀愁をそそるメロディーと美しい姿に思わずうっとり〜♪

バイクのお写真はたぶん60年代のもの?
でもぜんぜん古さを感じさせませんね。

今はこうしてステキと思える曲を聴ける♪

いつも感性に響く記事をありがとうございます!

2013/08/10 (Sat) 14:52 | EDIT | REPLY |   

Ariane  

Re: tamtam さん♪

コメントありがとうございます!
聴いてくださって、嬉しいです♪
結構いい曲ありませんでしたか?
今はyoutubeなどで、聴きたい曲を聴きたい時に聴けますよね。
曲名が分からない場合でも、歌詞の一部が分かれば、何の曲かネットで調べられて、信じられないくらい便利になったと思います。

バイクの写真は60年代なんでしょうね。
上にアップした最後の2曲も古さを感じさせなくて、こんな曲がこんな昔にあったんだ~、と驚きました。

2013/08/10 (Sat) 20:29 | EDIT | REPLY |   

凛  

ガールズトーク♫

私は実はフランス人は、冷たいというかどこか冷静な感じがしていて、どうなったらロマンチックになるんだろう…と思っていました。
Arienaさんのコメントを拝見して、大人のアバンチュールを楽しめるという意味で、大げさなロマンチックさを楽しむのかなと思いました。
日本人男性は、人にもよるでしょうが、サプライズ!とかあまりしない代わりに誠実な感じがします。まぁ、東京にでた時に、レストランなどであきらかな不倫カップルをたくさんみて田舎者は驚きましたが(笑)

2013/08/11 (Sun) 11:07 | EDIT | REPLY |   

Ariane  

Re: 凛さん♪

あ、凜さんもガールズトークお好きですか。
私も結構止まらなくなります。

ある程度の年のカップルが結婚しているか、していないかって、不思議と雰囲気に出ますよね。
私と主人(2歳違い)とはわりと遅くに出会って結婚したのですが、婚約中、普通にデートしているだけなのに、すれ違う同世代の女性たち(複数)の視線が、妙に鋭く冷たかったりして。
アレ?もしかして、不倫カップルと思われている?みたいな・・・(笑)
もしかして、凛さんにも見られていました?

2013/08/11 (Sun) 12:23 | EDIT | REPLY |   

yuccalina  

初めまして

フレンチポップスはあまり詳しくないですが、「さよならを教えて」は80年代に戸川純がカバーしてたので知ってました。あと、アルディは「Je suis fatiguee」とか言う曲が好きです。
60年代末、フランス映画、バイクで思い出されるのはやはりマンディアルクの「オートバイ」ですが、この頃は世界的にもバイクブームがあったみたいですね。こちらはまだ見たことないのでちょっと興味が湧きました。

2013/08/12 (Mon) 17:35 | EDIT | REPLY |   

Ariane  

Re: yuccalina 様♪

コメントありがとうございます!

「さよならを教えて」は、戸川純がカバーしていたのですね!知りませんでした。戸川純、可愛くて好きでした。

興味が出てネットで見てみたのですが、マンディアルグの『オートバイ』は "Girl on a Motorcycle" というタイトルで、一部 YouTube にあがっているのを見ることができました。アラン・ドロンが出ていたのですね!結末が衝撃的ですね。そもそもストーリーもでしょうか。ゲンズブールの "Je T'aime Moi Non Plus" とか映画『昼顔』とか、あの頃は、今だとびっくりするようなものが結構あったのを思い出しました。

アルディの "Fatiguée" という曲も、ぜひ聴いてみたいと思います。
いろいろ教えてくださって、どうもありがとうございました!

2013/08/12 (Mon) 22:37 | EDIT | REPLY |   

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